映画『メタモルフォーゼの縁側』を観た

公開開始からだいぶ経ってしまったけど『メタモルフォーゼの縁側』を観た。
多分ネタバレはない。
metamor-movie.jp

結論から書くと、早く観なかったことを後悔するくらい良い映画だった。
もっと早く観て周りに布教したいくらい良い映画だった。
「良い映画」という言葉では表せないくらい本当に良い映画だった。

観る前は単に、芦田愛菜ちゃんが出演している「BL好きの女子高校生とおばあさんの交流を描いた映画」だと思っていた。
でもこの映画はそんな簡単な話ではなくて、目標もなく鬱屈した学生生活を送っていた主人公(うらら)が、BL好きになったおばあさん(雪さん)との交流や、同級生との交流を経て、「情けない」自分から一歩抜け出した女の子になる話なのだ。

本当に主人公のうららの心の機微がよく表されていたと思う。
それにまさか、漫画を描いてコミティアに出ようとすると思わないじゃん。
漫画を描くことをやり遂げた一方で、情けなくて泣くうららの気持ちがよくわかった。
そしてうららが作った同人誌ではいかに雪さんとの交流がどれほど自分にとって素敵なものか、ということが描いてあったと思う。

「最高の一日だった」(だっけ?)という、交流のきっかけになった作中の漫画の言葉を、そのままうららと雪が言っていたのもよかった。

「メタモルフォーゼの縁側」というタイトルの意味は観る前はよくわからなかった。
「『縁側』で交流がある話」とは思っていたけれど「『メタモルフォーゼ』?」と思っていた。
でも映画を観た後ならよく分かる。うららは、雪さんとの交流で転身している。

最高の映画だった。この映画を観てよかった。